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たたら浜〜浦賀SUPツアー

2020年12月に久しぶりのたたら浜~浦賀ツアー。たたら浜に道路を挟んで接する公園、たたら浜園地に、今年9月にパークPFIの活用によりBBQ施設にキャンプサイトが併設され、官民連携による公園の有効活用事業が始まりました。その施設の下見を兼ねて、たたら浜エントリー、浦賀湾周遊、燈明堂上陸、たたら浜アウトの合計9kmのツアーを開催しました。見所としては白砂の美しいたたら浜、浦賀水道を航行する大型コンテナ船やタンカー、まるで軍艦島のような高密度団地「かもめ団地」、浦賀湾内の街並みや東叶神社と西叶神社を繋ぐ渡し船、湾の最奥部にある住友重機械工業ドライドッグ、燈明堂のある白砂の美しいビーチと穴場感満載の周辺ビーチといったところでしょうか。

浦賀湾外は透明度が高い水質ですが、うねりが入りやすく、潮の流れもあり、初心者向きではありません。また、周辺に定置網が高密に設置されており、風に流されてしまうと網にかかってしまい危険です。的確な天候判断と確実なボードコントロールが必要です。当日はほぼ無風に近い感じでしたがうねりが入り、堤防の反射波でうねうねの難しい海面コンディション。気をぬくと即落水します。

右手に高度成長期に建設されたと思われる高密な団地群「かもめ団地」が見えてきます。海から眺めると軍艦島を連想させる見事な高密具合。周辺には定置網が多いのでくれぐれも気をつけて航行ください。浦賀湾の入口あたりは両サイドにマリーナ、その奥に漁港、さらに奥に砂利船や給油船の大型船埠頭が稼働しており、様々なサイズの船が出入りしています。航路を妨害しないよう周辺に細心の注意をはらい、進入してください。

湾内に入るとフラットウォーターの水面となります。東西叶神社を結ぶ渡し船がかなりの高頻度で往来しています。この渡船、横須賀市道路管理部署の管轄の公共交通とのこと。渡しは橋の代わりなので道路管理なのでしょう。湾内は水面すれすれに家屋が建っていますが高潮時は大丈夫なんでしょうか?海面が近い眺望は魅力的です。ちょっと瀬戸内の島の集落にトリップしたような錯覚に。さらに奥に進むと住友重機の造船所跡地が見えてきます、前回来た時はまだ上屋が残っていましたが、ついに更地となり、煉瓦造りのドライドッグのみ残されているようです。ハンマーヘッドクレーンの残骸もかろうじて残っています。なんとこのドライドッグ12の新聞報道で住友重機工業から横須賀市に無償寄贈が決定したとの記事が載り仰天しました。この地は、2003年に造船所は閉鎖され、2007年ごろに東京大学北沢猛先生の研究室で造船所とドライドッグの利活用についての研究発表と施設見学会などが開催されており、筆者もまだ上屋やハンマーヘッドクレーンが健在な時に見学会に参加し、この驚愕の近代化遺産の活用に大変関心が高まりました。その後随分長い間放置されて来たわけですが、ついに動きが出て来たのですね。

浦賀湾の水面は波風遮るフラットな水面で、SUPなどのアクティビティーには適した水面です。地上と海面の距離も非常に近く、街と一体化した水面利活用にも大変優れたポテンシャルを感じます。京急の浦賀駅もすぐ近く。しかもターミナルです。住友重機跡地は親水性の高い再開発をするには大変適した立地です。首都圏近郊でこれほど可能性を感じる水辺は数えるほどしかありません。

帰りは浦賀湾左岸に沿って航行、水際は公園整備されていますが、公園周辺に特段何もないため、人の流れがありません。背後地に辛うじて残っている古い町家や蔵など有効に活用できれば浦賀湾と大変良好な繋がりが作れるように思います。

湾の出口に近づくと、大きな砂利船の埠頭があります、結構稼働しているので航路を妨げないよう注意してください。その先も漁港、マリーナ出入り口と動力船の出入りが激しいエリアが続きます。マリーナを過ぎ、湾の外に出ますと、右手に燈明堂が見えて来ます。江戸時代から天然の良港である浦賀の位置を示していた灯台です。この小さな浜が美しく、上陸の価値あり。燈明堂の裏側の海岸線も大変美しく、穴場感満載です。

ペリー来航で有名な浦賀ですがこのように周辺には意外とたくさんのコンテンツがあります、東叶神社境内の高台にあるグラスハウスのティーサロンからの眺めはまるで尾道のようです。この特徴ある地形はやりようによってはとても個性的な街になるのではないかと期待しております。

たたら浜に上陸する際は、ボードを岩にこすらないよう注意してください。背後からうねりが入りますので、そのまま岩の多い浜に乗り上げてしまい危険です。特にハードボードの方は要注意。

 

住友重工ドライドック横須賀市寄贈記事